2016/10/21

真人間

少し考えるのをやめていた。

勝手気ままな行動にうんざりして、シャットアウトした。
でもやっぱり曲はすごくよかった。
自分が人格と楽曲を切り離して考えられる人間でよかったと思った。
でも世間はそうではないようだから、これ以上は言わないでおこう。


お世話になった先生とお会いすることになって、
朝の労働から帰宅して仮眠を取って準備をしてでかけようとしていた。
念のために先生からのメッセージを見返したら、待ち合わせ時間は2時間もあとだった。
先生がレコーディングしてくれた音源はお蔵入りし、
当時私の担当だった会社の社長は私との連絡を絶った。
その会社が抱えていたアイドルはメジャーデビューをしたらしいが、
どこからもその子の噂は聞かない。
社長のことを私はうらんでいるのだろうか。
ものすごい数の曲を強制的に書かされたことはいいトレーニングになったと思っているし、
今日お会いする先生のような方に出会うこともできた。
でも大学生だった私の時間は返ってこない。
ジャケットを描いてくださった方にギャランティーは支払われたのかとか、今日お会いする先生に失礼はなかったのだろうか、そういったことがものすごく気がかりだ。
先生はレコーディングの日、「魔法にかかったと思って歌ってみて」というメモをくださった。身体のすべての緊張がほぐれていく気がした。魔法をかけたのは先生だった。

やっとアルバムを出すことができる。
今回もすごく時間がかかったし私自身の作業は沢山あるけれど、
それでも前よりはずっといい。(ちなみに逃げられたのは1度だけではない。)
目の前のこと、少し先のこと、その少し先のことをずっと見据えて
今やるべきことを確実にやっていくだけ。

という比較的真面目な文章。